今の私は一週間前のあなた
私は、なにもできなかった
なのに…。
進の言葉はいかにも愛妃ちゃんに私が必要だとでも言うような言葉で。
戸惑う
そんなわけないよね…?
愛妃ちゃんはずっと優しくて
不器用なところを含めても最高に可愛い女の子だ
私なんか要らない程に。
「…愛妃、ちゃん」
親友を呼ぶ私の声が掠れる
「愛妃ちゃんは…どうして、
…どうして私の為に泣くの…?」
ポロポロと綺麗な涙の流れる大きな瞳を見つめながら私はその頬に手を伸ばした
親指で軽く涙をぬぐいとり返答を待つ
愛妃ちゃんは私の質問にきょとんとしてから
私を突き飛ばした
突き飛ばされた勢いで後ずさりするけど
少しよろける程度のもので。
愛妃ちゃんは私を突き飛ばしたくせに
私の服の袖をキュッと掴んで離さない
そして顔を真っ赤にして叫んだ
「友達だからに決まってるじゃん!」