女ノ敵系男子 黙示録
勝利に勝利を重ね俺は上機嫌…のはずだが
やっぱり喧嘩はだめだ。
勝ってもこの胸糞の悪さは取れない
女もさっきから暗い表情だ
喧嘩はもうヤンない…
「…らん君…めっちゃ汚れてる…」
ちょっと飯食ってる間サッと通り雨が降ったなそういや…
そんな地面に倒れ込めば服が汚れるのは必須だ
「ああ…クリーニング出さないとね…」
「もう…喧嘩しちゃやだよ…」
ミキは取り出したハンドタオルで俺の制服を拭いてくれた
まあ…よく気の回るいい子だな…
「はあ…帰ったら風呂入りてえな…一緒に入る?」
「もー!冗談ばっかり…」
「嫌なの?」
「もーお!!いじめないでってば!」
「あはは…ミキっていじると可愛いね」
「ばーか…」
可愛いって言葉は不思議だ
その言葉を使うと本当に可愛く見えてしまう
そうして俺たちはマイハウスへとたどり着く
…
俺は風呂を沸かしてすぐ入った
途中ミキに一緒に入るかまた聞いたら
「結構です!!」
と可愛い怒声が帰ってきた。
風呂でサッと身を清め パンツ一丁であえて部屋に戻る
「はっ!なんでパンツ一枚!?」
「え?風呂上がりアチーじゃん」
「もーやだ!あっ、でも筋肉すごい!」
凄いってほどでもないが
俺の肉体はうっすら腹筋は割れてるし脚は力強くて長いし 腕は程よい筋肉と血管を有する
これを見せない手はない。
俺は計算高い男だ
これを見せれば食いつくことは分かっていた
効果はまあまあ、と言ったところか。
女も程よい筋肉は好きだし自然とボディータッチもできるから好都合だろう
さ、あとはやる事をやるだけだ。
ここまでくればもう小賢しい駆け引きはいらない
少しミキの目を見つめる
相手が恥じらいを見せて視線を下に落としたところで俺は彼女の顎を引き寄せてその唇を喰らう
男の部屋に上がるなりベットに腰掛けるような女だ
その気がないとは言わせない。
少し強引に腰に手を回して歯がガチガチ鳴りあうような強いキスをする
我ながら慣れたもんだ
女は必死に俺の背中に腕を回す
もっと、と言わんばかりに。
30秒ほどお互いの唾液を交換したところで電気を俺は消した。