白の世界 (幼少期編)








「隆二」







私たちが入ってきた方とは違う襖から女の人が顔を出す







「お袋」





「私もここにいますから。あなたは外で待っておきなさい。」







リュージのおかあさん






その人は綺麗に髪を結い上げていて黒の着物がとても似合う人だった








上品に座るその人に全員が目を離せない







彼女の一言でリュージも仕方ないとでもいうように




「5分だけだからな」





と言い残して私の頭をポンとひとなでし、鳥の襖からでていった





ここにいるのは私と、リュージのお父さんとおかあさんの3人






彼はリュージが出ていくのを確認すると私に声を掛けてきた




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