白の世界 (幼少期編)





「リュージ」




「あん?」





「ターくん、泣いてた」






「いーんだよ、そんくれぇしねぇとうぜぇからな」





リュージはうげぇと舌を出す





それにしても、リュージとターくんは仲良しだ






私はあの人と会話という会話をした事がっただろうか、






ふと、リュージをみる





髪はオールバックに固めてあり、キリッとした瞳を前に向けている






そしてリュージはいつも、いつもとは言っても昨日のことしか知らないのだが、スーツを着ている







それが似合っていて、少しだけ羨ましく感じた







ふと、ある疑問が頭に浮かぶ





「リュージ」





「なんだ?」




「いくつ?」







そう、彼の年齢だ。





リュージはたくさんの人に頭を下げられている





だから、えらい人なのだということはわかる。



だけど、彼はいったい何歳なのだろうか






彼の美貌からは甚だ想像がつかない





「あー、34だな。ついでに静香…シーちゃんも同い年だぞ
ジジイは57でお袋はー、たぶん55くらいだったんじゃねえかな?」




34か、





若いのか若くないのかはよく分からなかった






だけど、ターくんもハルちゃんも私が思っていたより若くてびっくりした







「そーいや、ココロはいくつになった?」





「5歳…か、4歳か、…6歳か、」







「あー、わかんねぇのね」




はは、とリュージがわらう
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