白の世界 (幼少期編)
「まあ、何歳でもココロはあたまいーから大丈夫だろ」
なにが大丈夫なのかはわからない
わからないけど、リュージが言うと本当に大丈夫な気がする
リュージは廊下を突き進み、ついにはお家(シーちゃんとリュージの愛の巣)まで通り越してしまった
?
「いまからマナミのとこに行くから」
マナミ?
聞いたことのない名前だ
だけど、そんなことは当たり前で
昨日この家に来たばかりの私がリュージの知人なのか、友人なのか、どちらにせよ知るわけがない
むしろ、私が知っているのはリュージとシーちゃん、ターくんやハルちゃん…
あと、あの人と知らないあの人だけだ…
「(私の世界は狭いな…)」
沢山の名前を知っているリュージが羨ましくなった。
玄関に近づくにつれ、強面の男達がぴっしりと整列している
その中の一人がリュージに話しかける
「今日はどちらに?」
「マナミのとこ」