白の世界 (幼少期編)
「ココロちゃん。私達はあなたのおじいちゃんとおばあちゃんになるの。
だけどね、私のことはハルちゃんって呼んでほしいわ」
「ハル、ちゃん」
「ん、ありがとう。
おばあちゃんなんて、老けたみたいで嫌なのよねぇ」
おほほ、笑い方まで上品なハルちゃん
「じゃあ、俺はタキだからターくんでどうだ?」
「ター、くん?」
私がそう呼ぶとまたしてもガバッと抱きついてくるターくん
「あー、癒し…」
「ココロちゃん、いつでもここに遊びにおいで
むさ苦しい男どもばかりで退屈だから」
ハルちゃんは私の頭に手をのせる
「(リュージの手は、ハルちゃん似なんだ)」
二人もととてもあたたかくて、なぜだか泣きそうになった
そんな空気をぶち壊すかのように
「くそじじい、ぶっ殺す」
五分たって入ってきたリュージがターくんから取り上げた
「ココロぉ!!!!!」
と、ターくんの悲痛の叫びが廊下にまでこだましていたけどリュージは無視して廊下を進んだ