君の背中に見えた輝く翼に、私は恋に落ちました
わたしは激しい運動が出来ない為、

体育祭に向けて練習をする

みんなの応援に

まわることになった。

というのも…

種目決めのとき、

わたしは自分が義足であることを、

クラス全員に話したのだ。

写真が出回って、

ある程度知られてはいたけど、

クラスのみんなは誰1人として

問いただしてはこなかった。

それをいいことに、わたしは

本当の自分を隠し続けてきた。

知られることで

好奇の目にさらされることが

怖かったからだ。

でも…

強くなりたいなら

怖くても受け入れられなくても、

一歩前に進まなきゃって思ったんだ。

そして、わたしの話を聞いてくれた

みんなは、自分達の応援団に

なって欲しいと言ってくれた。

それがすごく嬉しくて、

このクラスの一員であることが

誇りに思えたんだ。

だからわたしはクラスのみんなに

1人ずつ名前入りのミサンガを

作ることにした。

感謝の気持ちを込めて…

それ以外にも放課後、

体育祭前には部活が

お休みになるから、

練習に励むみんなに

ドリンクの差し入れや

タオルなどを渡して回った。

「春瀬、サンキュー!」

「流羽ちゃん、ありがとー!

癒されるー!!」

頭を撫でられたり、

ギュッと抱きしめられたり

された時は、びっくりしたけど、

わたしはみんなが

普通に接してくれる事が、

すごく嬉しかった。

勇気を出して話して良かった!

みんなに見送られながら

わたしは1人、放課後の教室で

ミサンガ作りに

精を出していた。

「うぅ…難しいなー」

ミサンガ作りなんて初めてだから

手元がおぼつかない…

手先は器用な方なんだけど

上手くいかないなぁ…

でもみんなの為に頑張りたい!

わたしは本とにらめっこしながら

みんながミサンガを付けてくれる姿を

想像してニヤニヤ…

ガラガラッ…

突然開いた扉の音にビクッとなる。

そっと振り返ると

そこにいたのは…

ジャージ姿の桐生くんだった。

びっくりして

ドキドキしているのか、

それとも桐生くん自身に

ドキドキしているのか分からない

わたしは、見つめたまま

固まっていた…







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