君の背中に見えた輝く翼に、私は恋に落ちました
いよいよ、お家デートの日。
わたしは、朝からソワソワして
約束の時間より、早く
待ち合わせ場所に着いてしまった。
うぅ…楽しみだけど、
緊張する!
桐生くんとの待ち合わせ場所は、
駅前のコンビニ。
ガラスに映る自分の身なりを
何度もチェックしているせいか、
店内の店員さんが、チラチラと
怪訝な顔をして、こっちを見てる。
怪しい人だと思われてそう…
少し、落ち着かないと!
それにしても、今日は一段と暑いな。
ハンカチで、ぱたぱたと仰いでいると
遠くに、桐生くんらしき人が
見えた。
目を凝らしてよく見ると…
桐生くんだ!
わたしが小さく手を振ると、
軽く手を挙げて、走ってきたのは
やっぱり桐生くんだった。
「桐生くん、こんにちは!」
「おう、待ったか?」
ううんと、首を振った。
桐生くんの私服姿、初めてだぁ!
黒のTシャツにジーンズと
シンプルなのに、どうしてこんなに
カッコイイんだろう…
やっぱり、元がカッコイイと
何を着てもオシャレに見えるな。
しげしげと見つめる、わたしに、
「あんま、見るなよ…恥ずいから」
わたしの手を取り、歩き出す
桐生くんは、少し顔が赤い。
本人には言わないけど、
照れる姿が、わたしは結構好き。
普段とのギャップがあるからかな?
そんな事を考えているうちに、
たどり着いた、桐生くんのお家は、
真っ白な、2階建ての一軒家。
門をくぐると、木や花が沢山咲いて
どこかの花園に迷いこんだみたいな
錯覚を覚える。
その脇を通って、玄関の前に
立つと、緊張がピークになり、
身体中から、汗が吹き出る。
「ほら、入って」
ドアを開けてくれる、桐生くんに
頷いて、足を踏み入れた。
「お邪魔します…わっ!?」
玄関に入った瞬間、クロちゃんが
飛びついてきた。
わたしと同じ目線の高さに、
クロちゃんの顔がある。
「おい、クロ!
春瀬から離れろっての!」
桐生くんの呼びかけにも動じず、
わたしの肩に手を置いて、尻尾を
振り続ける、クロちゃん。
「可愛いー!
クロちゃん、はじめまして!
大きいんだねー!」
わたしが抱き着くと、桐生くんに
引き剥がされた。
むうー…もう少し
抱きついてたかったのにー…
「2階の1番奥が、俺の部屋。
飲みもん持ってくから、先上がって」
「あ、桐生くん…
これ、ご家族の皆さんにと思って。
お口に合うか分からないけど」
駅前で購入した、焼菓子を
桐生くんに手渡した。
「ご挨拶もしたいんだけど、
迷惑かな?」
桐生くんを伺い見ると、
「実は、今日誰もいねーんだ。
急遽、旅行に行くとかって。
俺とクロは留守番」
えっ!?
旅行って…
じゃあ、もしかしなくても
今、この家には、
わたしと桐生くんの2人だけ!?
さっきとは違う緊張が、走った。
固まるわたしに、指で上を指して
扉の向こうに消えた、桐生くん。
呆然と立ち尽くす、わたしの周りを
ぐるぐる回るクロちゃんに、
「どうしよう、クロちゃん…」
しゃがんで抱き着くと、顔を
ペロペロと舐めて、
ワンッ!と一声。
まるで、大丈夫だと言われて
いるかのようだった…
階段を上って、
目指すは1番奥の部屋。
部屋のドアノブに手を掛け、
深呼吸をした、わたしは
1人、気合いを入れた。
わたしは、朝からソワソワして
約束の時間より、早く
待ち合わせ場所に着いてしまった。
うぅ…楽しみだけど、
緊張する!
桐生くんとの待ち合わせ場所は、
駅前のコンビニ。
ガラスに映る自分の身なりを
何度もチェックしているせいか、
店内の店員さんが、チラチラと
怪訝な顔をして、こっちを見てる。
怪しい人だと思われてそう…
少し、落ち着かないと!
それにしても、今日は一段と暑いな。
ハンカチで、ぱたぱたと仰いでいると
遠くに、桐生くんらしき人が
見えた。
目を凝らしてよく見ると…
桐生くんだ!
わたしが小さく手を振ると、
軽く手を挙げて、走ってきたのは
やっぱり桐生くんだった。
「桐生くん、こんにちは!」
「おう、待ったか?」
ううんと、首を振った。
桐生くんの私服姿、初めてだぁ!
黒のTシャツにジーンズと
シンプルなのに、どうしてこんなに
カッコイイんだろう…
やっぱり、元がカッコイイと
何を着てもオシャレに見えるな。
しげしげと見つめる、わたしに、
「あんま、見るなよ…恥ずいから」
わたしの手を取り、歩き出す
桐生くんは、少し顔が赤い。
本人には言わないけど、
照れる姿が、わたしは結構好き。
普段とのギャップがあるからかな?
そんな事を考えているうちに、
たどり着いた、桐生くんのお家は、
真っ白な、2階建ての一軒家。
門をくぐると、木や花が沢山咲いて
どこかの花園に迷いこんだみたいな
錯覚を覚える。
その脇を通って、玄関の前に
立つと、緊張がピークになり、
身体中から、汗が吹き出る。
「ほら、入って」
ドアを開けてくれる、桐生くんに
頷いて、足を踏み入れた。
「お邪魔します…わっ!?」
玄関に入った瞬間、クロちゃんが
飛びついてきた。
わたしと同じ目線の高さに、
クロちゃんの顔がある。
「おい、クロ!
春瀬から離れろっての!」
桐生くんの呼びかけにも動じず、
わたしの肩に手を置いて、尻尾を
振り続ける、クロちゃん。
「可愛いー!
クロちゃん、はじめまして!
大きいんだねー!」
わたしが抱き着くと、桐生くんに
引き剥がされた。
むうー…もう少し
抱きついてたかったのにー…
「2階の1番奥が、俺の部屋。
飲みもん持ってくから、先上がって」
「あ、桐生くん…
これ、ご家族の皆さんにと思って。
お口に合うか分からないけど」
駅前で購入した、焼菓子を
桐生くんに手渡した。
「ご挨拶もしたいんだけど、
迷惑かな?」
桐生くんを伺い見ると、
「実は、今日誰もいねーんだ。
急遽、旅行に行くとかって。
俺とクロは留守番」
えっ!?
旅行って…
じゃあ、もしかしなくても
今、この家には、
わたしと桐生くんの2人だけ!?
さっきとは違う緊張が、走った。
固まるわたしに、指で上を指して
扉の向こうに消えた、桐生くん。
呆然と立ち尽くす、わたしの周りを
ぐるぐる回るクロちゃんに、
「どうしよう、クロちゃん…」
しゃがんで抱き着くと、顔を
ペロペロと舐めて、
ワンッ!と一声。
まるで、大丈夫だと言われて
いるかのようだった…
階段を上って、
目指すは1番奥の部屋。
部屋のドアノブに手を掛け、
深呼吸をした、わたしは
1人、気合いを入れた。