記憶を失くした少女【完】
でも、似てる人なんてこの世に3人はいると聞くし、きっと人間違いだと思う。
いや、思いたい。
だって、スゴくガラの悪そうな人達だし、そんな人達と同じ学校だとか怖すぎる。
早歩きでその人達の前を通り過ぎようしたが、最悪なことに絡まれてしまった。
「なぁ、そこのお姉さん♪俺らと遊ばね?」
「いい場所知ってんだよ(笑)」
周りを囲まれ逃げ場を無くす。
「そんな怯えなくていいって!それに遊び慣れてるんだろ?そんな服着て、俺ら誘ってたくせに(笑)」
確かに少しはだけた感じの服だけど………………これは、前の私が持ってて仕方なく着た服!!
それに、これよりヤバイのとかもっとあるから!
なんて、心の中で反論しても無駄なんだろうけど………………………。
「ほら♪」
_____グイッ。
「やめてください!」
肩に手を置かれ、無理やり連れて行かれそうになる。
嫌だ………………行きたくない…………………。
「暴れんなって!」
必死に抵抗するが、そんな力は男たちには通用しない。
「嫌だ!!」
必死に叫ぶ。
だが、周りの人はいないんだからもちろんそんな声は届かない。