記憶を失くした少女【完】
「それは悪いです。貴方も用事があってこの辺通ったんでしょ?」
もう逆方向だったら尚更申し訳ないし。
「別に待たせてもアイツなら怒らないさ」
その『アイツ』さん…………なんかごめんなさい!!
やっぱ帰るためには道案内してくれる人がいないと、また迷子になりそう!
「……………Belizeからあとの道は分かる」
「あ、ちょうどその辺で仲間と待ち合わせしてんだよ」
よかった………………逆方向じゃなかった。
「ほら、行くぞ」
「あ、うん」