甘い魔法にかけられて
お母さん的な優しい二人と
珍しく時間を忘れて話していると

遠くのKYの声が
断片的に届く

楽しそうに盛り上がる上席
そこへ座る勇気など1ミリもないけれど

初めて目を合わせたKYのことが
何故か頭をよぎる


想像していたより
綺麗な顔をしていた

いや・・・かなりなイケメン


空気読めないKYは

・・・不細工が良かった

単なる偏見


「・・・ねぇ、柚ちゃん聞いてる?どうしたの?酔っ払った??」

コロコロとよく笑う三上さんが
スマートフォンの中の子供の写真を見せる

「あ、いいえ・・・大丈夫です」

気もそぞろにKYのことを
少しでも考えた自分が恥ずかしくなって

誤魔化すように
コップの中身を飲み干した


「・・・ひっ」

・・・やだ苦い、間違えたっ
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