その手が離せなくて

ここに来て、2年が経った。

本社から比べると、確かに小さい支所だ。

仕事の内容も、昔と比べると規模も遥かに小さい。


馴染むまで、少し時間がかかった。

誰一人知り合いがいない土地。

どこに何があるかも、分からない土地。

誰にも頼る事ができない土地。


不安だった。

馴染めるかも、一人でやっていけるかも。

だけど、ここの人達は優しかった。

少人数でやっているという事もあってか、みんな仲が良くプライベートでもお世話になっている。


いろんな所に私を連れて行ってくれた。

笑わせてくれた。


きっと、私がどうして九州の支社に来たかなんて、全部知っているだろうに――。

それでも、何も聞かずにずっと仲良くしてくれているみんなには感謝している。

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