クールな公爵様のゆゆしき恋情2
「あんな時間にヘルミーネ様を部屋に連れて来るなんて、アレクセイ様の私に対する気遣いの無さにがっかりしました」

「待て、誤解するな!」

「あの夜アレクセイ様は私の隣で眠らず、どこかに行きましたよね。そんな状況では、誰だって誤解してしまうと思います

「ヘルミーネとは何でもないんだ。以前も言っただろう?」

慌てるアレクセイ様に、私の心は更に冷え込んでしまう。

「本当に? お互い何も思っていないと言い切れるんですか?」

アレクセイ様の目をじっと見つめる。
答えられないのか、アレクセイ様は黙り込む。

その無言の答えを受けて私は訪問用の動きやすいドレスの裾を翻して、扉に向かう。

「ラウラ」

アレクセイ様が追いすがってくる。

「これからリンブルグ孤児院に行くので時間がありません。アレクセイ様たちにとっては些細でどうでもいい事なのかもしれませんけど、私は子供達の窮状をなんとかしたいと本気で思っているんです」

フェルザー公爵夫人として正しいのか本当は自信がない。だけど私は自分の信じた通りに行動したい。

「ラウラ……誤解を解きたい。俺はこれからどうしても外せない用件で鉱山に行かなくてはならないが、戻ったら必ず話会おう」

「私は誤解なんてしていないと思いますけど」

「ラウラ!」

「ヘルミーネ様は、私が連れて行っていいですか?」

顔色の悪いアレクセイ様に問いかえる。

「……ああ」

アレクセイ様は切なそうに私を見つめながら頷いた。私は言いたい事をようやく言ったせいか、とてもすっきりした気持ちになった。
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