クールな公爵様のゆゆしき恋情2
まずは扉を調べで見る。

とりあえず押してみた……びくともしない。
ではと引いてみるけれど、こちらも微動だにしなかった。

「開かないわ。鍵がかかっているのかしら」

独り言のように呟くといつの間にか近付いて来たイザークが、灯りで扉のノブの部分を照らしながら言った。

「外から鍵を駆けられてるんですよ。この問扉から出るのは無理です」

「閉じ込められたってこと?」

鍵はハルトマン院長がかけたのだろうか。
でもどうしてこんな行動を?

悪事がばれそうだから逃げたって言っても、私達が地上に戻ったらどっちにしろ彼に逃げ道はなくなるのに。

「イザークでも開けられない?」

「無理ですね」

あっさり言われてしまい、がっかりする。

扉は諦めて部屋に戻る。
何か道具は無いかと棚を見て回るけれど、あるのは鉱石と書類の束。どれも役に立ちそうにない。

なんとなく書類を手に取り捲ってみる。

すると途中に見覚えのある数字の羅列を発見した。

「これは……」

じっと眺めていると思い出した。これはフェルザー城でリードルフについて勉強している時に見た数値。

ここ半年の納税額だ。

代表的な鉱山からの数値が纏められていたのだけれど、この東側の鉱山の数値もそこに有ったから覚えていたみたいだ。

だけど、そんな資料がなぜこの地下に?

こういうものってハルトマン院長の執務室とか、そういう所にあるものじゃないの?
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