クールな公爵様のゆゆしき恋情2
「ラウラ様、私がついていながらこの様な事態に陥ってしまい申し訳御座いません」

「いいえ、あなたのせいじゃないわ。ここに来たのは私の意志だもの。それにハルトマン院長がこんな行動に出るなんて思わなかったわ」

これは仕方のないことだ。
だけど、イザークが乾いた笑い声を上げた。

「随分平和的思考なんですね。俺はハルトマン様には注意するように警告したはずですが」

「それはそうだけど、でもここまでするとは思わなかったわ……」

甘さを責められているようで嫌な気持ちになった。
でも、イザークの言う事は間違ってはいないから強い反論が出来ないまま結局黙り込む。

代わりにヘルミーネ様が厳しい声を出した。

「あなたはこの採掘場の警備の人間ね。その様子ではハルトマンの企みに気付いていたようだわ。なぜ、とめなかったの?」

「俺はただの用心棒ですよ。しかもリンブルグ孤児院出身だから、発言権なんて殆ど無いんですよ。ハルトマン様が何かしていそうだと思っても何も言えない」

「それで、自分も閉じ込めらるなんて間が抜けているわね」

ヘルミーネ様の嫌味とも思える発言も、イザークは流してしまう。

「そうですね」

「……あなたの態度問題ね」

不快さを顕にするヘルミーネ様。
今は言い争っている場合じゃないのに。

とにかくここから出ないと。

幸いイザークの灯りがあるから、周囲を調べることが出来る。
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