クールな公爵様のゆゆしき恋情2
視察を行う採掘場には、馬車で半刻程で到着した。
アレクセイ様の手を借りて馬車から降りると、目の前には活気に溢れた採掘場の風景が広がっている。
坑道の入り口付近には、荷車が何台か並んでいて、その周りに数人の男性がいる。
彼らは地下から採掘されたばかりの鉱石が上がって来ると、荷車に乗せ必要な場所に運んで行く。
おそらく、鉱物を選鉱する施設に運び、それから精製場に移動するんだろう。
事前に学んだ事を思い出しながら、周囲を見渡す。
働いているのは男性が多い。年齢は様々だけれど、ルカのような子供は今の所見当たらない。
荷車に鉱物を運び込むのも、引っ張って運ぶのもかなりの力が必要そうに見えるから、ここでは力弱い子供では務まらないのかもしれない。
しばらくそうやって観察をしていると、アレクセイ様が私に近付いて来て言った。
「ラウラは予定通り、責任者たちから説明を受けてくれ」
「はい。アレクセイ様はどうなさるのですか?」
私の問いに、アレクセイ様は声を潜めて耳打ちした。
「俺は少し外す、後は任せた」
それはこっそりと抜け出すと言うこと?
あとは任せたと言われても、公爵本人が行方不明になったら直ぐにばれてしまうんじゃ……。
アレクセイ様はどこに行く気なんだろう。何をするの?
いろいろと聞きたい事はあるけれど、今この場での私の役割はアレクセイ様の代わりに案内役達と会話をして視察をつつがなく終らせること。
「はい、お任せください」
そう返事をすると、アレクセイ様は満足そうに頷いた。
アレクセイ様の手を借りて馬車から降りると、目の前には活気に溢れた採掘場の風景が広がっている。
坑道の入り口付近には、荷車が何台か並んでいて、その周りに数人の男性がいる。
彼らは地下から採掘されたばかりの鉱石が上がって来ると、荷車に乗せ必要な場所に運んで行く。
おそらく、鉱物を選鉱する施設に運び、それから精製場に移動するんだろう。
事前に学んだ事を思い出しながら、周囲を見渡す。
働いているのは男性が多い。年齢は様々だけれど、ルカのような子供は今の所見当たらない。
荷車に鉱物を運び込むのも、引っ張って運ぶのもかなりの力が必要そうに見えるから、ここでは力弱い子供では務まらないのかもしれない。
しばらくそうやって観察をしていると、アレクセイ様が私に近付いて来て言った。
「ラウラは予定通り、責任者たちから説明を受けてくれ」
「はい。アレクセイ様はどうなさるのですか?」
私の問いに、アレクセイ様は声を潜めて耳打ちした。
「俺は少し外す、後は任せた」
それはこっそりと抜け出すと言うこと?
あとは任せたと言われても、公爵本人が行方不明になったら直ぐにばれてしまうんじゃ……。
アレクセイ様はどこに行く気なんだろう。何をするの?
いろいろと聞きたい事はあるけれど、今この場での私の役割はアレクセイ様の代わりに案内役達と会話をして視察をつつがなく終らせること。
「はい、お任せください」
そう返事をすると、アレクセイ様は満足そうに頷いた。