紅の葬送曲
捜査の書類を作り終えて夜中の2時にやっと寝れたのに、その1時間後に寿永隊長の電話で叩き起こされ、現場に急行。
現場の惨状は相変わらずで吐きそうになったが、根性で堪えて現場検証を行った。
現場検証を終えれば翔鷹の本部に戻って、会議が行われる。
その会議は長引いて、終わったのは京と待ち合わせの時間の1時間前だった。
そこから着替えてメイクしてだからもう大変だった。
「会議が長引いて長引いて、もう嫌になったわ……」
「原因は?」
「……小鳥遊君の居眠り」
メニューを見ながら答えると、京は長引いた理由に薄々気付いていたのか苦笑いを浮かべていた。
「小鳥遊君……、肝据わってんね……。私には真似できないわ」
京も翔鷹の面子を知っている。
だからか、その面子の中で居眠りする小鳥遊君を貶しているような誉めているような言い方をした。