紅の葬送曲
「香西ちゃんー、助けてよー。てか、相席良い?」
「「は?」」
突然の小鳥遊君の言葉に、私と寿永隊長の驚きの声が重なる。
何で相席!?
席はたくさん空いてるでしょうが!
そう突っ込みたかったけど、京が「良いよー」って言ってしまったものだから突っ込めなかった。
「いやー、男二人でこんなおしゃれなカフェで朝飯食べるのも気まずくてさー」
「…………………」
目の前の席に座ってメニューを見ながら笑っている小鳥遊君に対し、寿永隊長は不機嫌そうに腕を組んで口をへの字にしている。
「俺、ホイップたっぷりパンケーキとドリンクセットにしようかな!凌は?」
乙女か!
小鳥遊君のメニューの選択に、つい心の中で突っ込んでしまった。
「……エッグベネディクトとドリンクセット」
……寿永隊長、貴方のメニューの選択もなかなか乙女ですね。