紅の葬送曲


「それでこの女はどうするつもりじゃ?」




「アンジェロがコピーを回収した後、殺して寿永の前に差し出しましょう」




明晴は呻き声一つ上げない彼女を睨み付けた。




彼女は上司の命令で明晴達とは無関係の警官を探っていた。




探っているうちにとある結論を見つけ、それを上司へ報告しようとした。




が、明晴に気付かれてしまい捕らわれた。




そして、彼が崇め讃える神の仇として拷問にかけられていたのだ。




「……殺さ、れて……たまる……か……」




彼女は衰弱し意識が朦朧とする中で、掠れた声で呟く。




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