紅の葬送曲


「何故、そんなに怯える?」




「お、怯えるというか……今すぐ此処から逃げたいです」




「だから、何故逃げる?」





「私が貴方を殴ったから……」




「はぁ!?何てことしてんだ、紅緒!?」




殴ったという単語に、琉ちゃんは驚いたような顔で私を見た。





「だから、やらかしたって言ったでしょ!」





「やらかしたってレベルじゃねぇだろ!?」




琉ちゃんは私の腕を掴んで隣に来させると、私の後頭部を掴んで無理矢理頭を下げさせる。





「申し訳ありません、寿永隊長!どうか、ご無礼をお許し下さい!」





琉ちゃん、一緒に(無理矢理だけど)頭を下げてくれてるのは良いんだけど、首が痛い!






< 32 / 541 >

この作品をシェア

pagetop