また君に恋をする
深く思い出そうとしたら、頭が痛くなって、それでも思い出そうとしたら前が真っ暗になる。
だから私は、無理に思い出そうとするのをやめた。
結局、私は逃げているだけだ。
自分で自分を責めたくせに、悔しくて泣きそうになった私は下を向いて歩く。
こうして自分の靴を見て歩いていた時、昔誰かが声をかけてくれたな…。
魔法の言葉かけられて、その後どうなったんだっけ…。
「…結局、これも思い出せないんだ。」
思い出したいのに思い出せない。
こんな気持ちもう嫌で、誰もいない下校路地で私の目からは一滴の涙が溢れた。
…よかった。
誰もいなくて。
「桃?」
誰もいないはずの路地に、私を呼ぶ声が響いた。
「龍也…、」
顔をあげると、それは久しぶりに見る龍也だった。
制服を着ていて、片手にはブランドの袋を持っていた。