また君に恋をする


勇気を振り絞って言ってみた言葉に、空間は沈黙をつくる。


ダメだったかな…。




「だ、ダメなら全然いいの!」


「行く。」


「え?」


「行こ。ご飯食べに。」




私を見て笑う彼はやっぱり優しくて、夕日と重なる金色の髪はオレンジに染まっていた。




「うん!」




合わせてくれる歩幅も、どうでもよく続く会話も、彼となら楽しかった。



私は、奏多君が好きだ。




「何食べる?」


「何でもいいよ。」


「何でもいいは無しだよ。」


「桃が食べたいもの食べたい。」




こういうところも、優しい目も、困った時に助けてくれるところも、全部好き。




「決まんないじゃん。」


「桃が決めなよ。」




この時間がずっと続けばいいのに。


ずっと一緒にいれたらいいのに。



同じ学校で、毎日会えたらいいのにな。



そんなこんなで、いつしか私の頭は彼のことでいっぱいになっていた。

< 145 / 289 >

この作品をシェア

pagetop