昨日の夢の続きを話そう
「あ、降ってきた」


ルカさんが空に、手のひらをかざした。

ぽつ、ぽつと変調子なリズムで、雨粒が落ちてくる。
私たちは小走りで小屋に戻った。



貸して貰ったタオルで濡れた髪を拭いていると、拾ってきたツルを作業台に置き、ルカさんはガスコンロでお湯を沸かし始めた。


「私も手伝います」


私はルカさんから木製のスプーンを借りて、代わりにコーヒーを入れた。

こっくりとした膨よかな形状の温かみのある茶色のカップに、インスタントコーヒーの粉を入れる。
お風呂上がりみたいにタオルを肩にかけたまま、「お砂糖入れますか?」カーディガンを脱いで乾かそうとしているルカさんに聞くと。


「うん」
「どれくらい?」
「甘党で。」


そんなさじ加減、初めて聞いた。
たっぷり、ってことでいいのかな?

私はクスクス笑いながら、小瓶のなかのお砂糖をスプーン山盛りにすくう。


「なんか急に暗くなってきたね」


窓辺に立ち外を見るルカさんに、コーヒーを手渡した。


「ありがとう」
「一応、甘めにしときましたが、お口に合うかどうか……」
「澪ちゃんが淹れてくれたんだから、合うに決まってる」
「っ!」


そ、そういうことを男の人から言われたことないから、心がざわざわ動き出して、勝手に両目がキョロキョロ動く。

つまり、激しく動揺してしまう……。


「あの、私もいただきます……」
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