昨日の夢の続きを話そう
ら、ら。

ラッキー?


「へ?」


な、なぜ?

こちらに一歩踏み出して、間合いを詰めたルカさんは、訳がわからずに目をまん丸にする私のそばで首に角度をつけた。

とてもスマートな流れるような動きで、頬にチュッと柔らかい感触が起きる。

まるで小鳥がリズムよく、啄ばむように。


「暗くて、ちゃんと顔、見えてないかもだけど」


突然の出来事に放心状態の私は、目の端で、ふわりと揺れる長めの前髪と、奥に真剣さを宿す眼差しを見た。


「今したの、僕だから……ね?」


窺うような、控えめなトーン。

どこか色気がある甘い響き、ちょっとツンとした物言い。


「よっ、よし! 続き、あと少しだからがんばろう、澪ちゃん」


たぶん意識的に明るい声で言ったルカさんは、ドギマギして瞬きを繰り返す私を見て、にっこりと笑顔を頷いた。


「は、はい……」


声が掠れた。
次第に頭が正常な働きを取り戻す。
心臓が破けそうだった。

さっきのって、キス、だよね……?
軽めの、挨拶程度の接触ではあったけど。

え、なんで⁉︎
なんで私に……?

もしかしたらルカさんはそういうスキンシップ的なものを、日常的に自然にできる環境で育ってきたのかもしれない。

初対面のときから〝もしかして〟って思ってたんだけど、外国の方なのかも。

でも……。
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