昨日の夢の続きを話そう





昨日は遅くまで雨が降ってたけど、今日は一日暑かった。
夕方になってもジメジメする。
夏に逆戻りしたような変な天気。

自転車を押しながら空を見上げると、鱗のような雲が連なっていて、ちょうど夕焼けだし、鯉が泳いでるみたいだった。

私の体はまるで何日もかけて歩き続けたあとかのように重たく、視界も心なしか薄暗く思える。
とぼとぼとブルームーンまでやって来た。


すると、水飲み場の方で飛沫が上がっているのが見えた。
私は目を凝らしてじっくり見た。


「あれ? る、ルカさん……?」


キラキラと夕陽を浴びて、ルカさんが水を浴びている。
群青色のカットソーが、水に濡れ、染物みたいな模様になってる。


「……ルカさん、こんにちは」


自転車を停め、私は近づいた。

飲み口を指で押さえて噴水みたいにして、子どもみたいに遊んでいるルカさんに。


「あ、澪ちゃん! 一緒に水浴びする?」


弾けんばかりの笑顔で、ルカさんは虹をバックに言った。


「み、水浴び……? 風邪引いちゃいますよ?」


季節外れの暑さと言っても、日が傾けば気温は下がるだろう。

ルカさんは蛇口を捻って水を止めた。


「大丈夫、慣れてるから」
「な、慣れてる……?」


もしかして、あの小屋にお風呂が無いから、いつもこうして公共の場でお風呂を済ませてる、とか?
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