昨日の夢の続きを話そう
「会ってみるだけだから! すぐ結婚するとかじゃないから! ただ、そういう出会いもいいのかな、って、思って……」
「まあ、最初はそれでいいんじゃない?」
「それと、その代わりに……」
「なによ、交換条件?」
母は不服そうな声で言い、半分だけ振り向く。
「うん。香澄さんの……お姉さんの、連絡先を知りたい」
「え……?」
「会って、きちんと話したいの」
何十年も後回しにしてきてしまった。
ずっと心に、引っかかったまま。
「謝りたいの……」
自転車のハンドルを掴む手に力を入れる。ギュッと強く。
小刻みに震えていたけれど、それはやがて収まった。私の手の甲に、目を真っ赤にした母が手を重ねた。
あのとき、浴衣譲れなくてごめんなさい。
今更謝ったところで、溝が埋まるなんて、浅はかな期待はしてないけど。
そっとしておいて欲しいと言って、私たちの存在をすっかり否定して生活していたのに今更、会いたいなんて都合が良すぎて拒否されるだろうけど。
『幸せって、手にとって確かめることは難しいから、自分の心で決めればいいんじゃない?』
自分で選び、自分で決めることが、きっと幸せへの第一歩になる。
そう信じたい。
「まあ、最初はそれでいいんじゃない?」
「それと、その代わりに……」
「なによ、交換条件?」
母は不服そうな声で言い、半分だけ振り向く。
「うん。香澄さんの……お姉さんの、連絡先を知りたい」
「え……?」
「会って、きちんと話したいの」
何十年も後回しにしてきてしまった。
ずっと心に、引っかかったまま。
「謝りたいの……」
自転車のハンドルを掴む手に力を入れる。ギュッと強く。
小刻みに震えていたけれど、それはやがて収まった。私の手の甲に、目を真っ赤にした母が手を重ねた。
あのとき、浴衣譲れなくてごめんなさい。
今更謝ったところで、溝が埋まるなんて、浅はかな期待はしてないけど。
そっとしておいて欲しいと言って、私たちの存在をすっかり否定して生活していたのに今更、会いたいなんて都合が良すぎて拒否されるだろうけど。
『幸せって、手にとって確かめることは難しいから、自分の心で決めればいいんじゃない?』
自分で選び、自分で決めることが、きっと幸せへの第一歩になる。
そう信じたい。