昨日の夢の続きを話そう
「この子がね、今サササッと魔法みたいに直して見せるから、安心して! 萩間くん!」


言いながら、結子先生は気まずそうに頭を掻いてるルカさんの腕を引っ張った。


「魔法ってなんだよ、おばちゃん……。僕、部外者なんだけど大丈夫ですか?」
「まあまあまあ! この際部外者とか関係ないから!」


そして、強引に体をガーデンのなかに押し入れる。


「え、っと。先生、こちらは……?」


和史が訝しげな目でルカさんをじろじろ見た。


「申し遅れました。僕はニード・デザイン代表の二戸瑠加です」


聞き慣れた、穏やかな低い声で言って、ルカさんは和史に一礼した。


「に、ニード・デザインの……⁉︎」


ルカさんの自己紹介に、上ずった高い声で反応したのは向井さんだった。
麻衣子も相当驚いた様子で、元から大きな目をいっぱいに開け広げ、口元を手で覆っている。


「はい。こういうのは得意なので、もし迷惑でなければ手伝わせてください」


ルカさんは、和史の顔を真っ直ぐに見つめて、心強い笑顔で言った。


「ニード・デザインさんのお名前は、式場に携わる者ならば知らない者はおりません! 手を貸してくださるのならば光栄の至りです!」


興奮気味に課長が言う。
なにがなんだかまだ理解できていない和史は、結子先生に鷹揚な笑顔を向けられて、依然面食らったままルカさんにお辞儀をした。

すると、頷いたルカさんが歩み寄った。
これまでの一連の流れがまるで夢でも見ているかのようで、恐らく顔色などなくただただ唖然とするばかりの私に。
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