昨日の夢の続きを話そう
「__びっくりした?」
助手席をのドアを開けてスマートにエスコートしてくれた瑠加さんは、運転席に乗り込んでシートベルトを締める。
「し、しましたよ……」
笑顔を絶やさず瑠加さんは、とてもスローなテンポで優雅に小首を傾げた。
「ごめんね、驚かせて」
車で送ってくれると言うので、私はお言葉に甘えることにした。
瑠加さんの愛車は荷台のある大型車で、彼の外見の繊細さとはあまりにもミスマッチだったから驚いたんだけど、仕事柄資材や道具を運ぶのに便利なのだそうだ。
「瑠加さん、プロの方だったんですね。私、無知ですみませんでした。厚かましくも色々と手伝ってもらったりして、不遜な態度もあったかと……」
萩間荘を出発し、海沿いの国道を走行する。
「そんな、不遜だなんて。大げさだなぁ、澪ちゃんは。僕が手伝いたかったんだし、ちゃんと自己紹介してないんだから素性は知らなくて当然だよ」
ハンドルを握りながら、瑠加さんは横目でこちらをちらりと見た。
「私、てっきり瑠加さんの正体は、小学校の頃お世話してた青い鳥なんだと思っちゃいました……」
「え、僕が鳥⁉︎」
大声で言った瑠加さんは眉を下げ、クッと堪えるように笑った。
「お、可笑しいですよ、ね?」
「いや、なんか、うん……澪ちゃんらしくて可愛い発想だなって思って」
上品に、口元に指先をあてて話す瑠加さんを見て、私は窓の外に目線をずらした。
ファンタジックで突拍子もない話をしてしまったことを激しく後悔する。