昨日の夢の続きを話そう
「だ、だって、私があの日、青い浴衣を着てたことを知ってたから……。考えれば考えるほどになんかもう瑠加さんって存在自体が浮世離れしてるし、急に消えるし、とにかく不思議で……」
「僕ってそんなにミステリアスだったかな」
「あの日、瑠加さんもお祭り会場にいたんですか?」
海は凪ぎ、水面がキラキラ輝く。
「うん。澪ちゃんが滑落したときに、最初に助けを呼びに行ったのは僕だよ」
「えっ⁉︎ ど、どうして、早く教えてくれなかったんですか?」
ブルームーンに差し掛かり、ウインカーを上げた瑠加さんは一時停止して、左右を確認した。
「だって、そうすれば澪ちゃんに恩を着せることになるから、ずるいかなって。真っ向から口説けないじゃん」
「っ、」
「まあ、困ってるとこで手伝ったり、フライングでキスしちゃったり、ちょっと卑怯だったかもしれないけどね」
車高がある分、坂道を進むと体がぐらつく。
激しい左右の揺れに身を任せながら、私は瞬きを繰り返す。
「僕は父の仕事の都合でずっとイタリアに住んでて、あの秋祭りの日は父の実家に帰省していたんだ。青い甚平を着せてもらって、楽しみに出かけたよ。そして澪ちゃんが、青い鳥を追いかけてるとこを見つけた。あのときの君の顔は怖いくらい真剣で、妙に気になって目が離せなかったんだ。なんだか危機迫ってる感じがして、青い鳥しか見てなくて危なっかしいなって思って、心配で……」
高台の小学校まで来て、瑠加さんは十六年前の出会いの舞台となった自然公園の方ではなく、アパートの方角にハンドルを切る。
「僕ってそんなにミステリアスだったかな」
「あの日、瑠加さんもお祭り会場にいたんですか?」
海は凪ぎ、水面がキラキラ輝く。
「うん。澪ちゃんが滑落したときに、最初に助けを呼びに行ったのは僕だよ」
「えっ⁉︎ ど、どうして、早く教えてくれなかったんですか?」
ブルームーンに差し掛かり、ウインカーを上げた瑠加さんは一時停止して、左右を確認した。
「だって、そうすれば澪ちゃんに恩を着せることになるから、ずるいかなって。真っ向から口説けないじゃん」
「っ、」
「まあ、困ってるとこで手伝ったり、フライングでキスしちゃったり、ちょっと卑怯だったかもしれないけどね」
車高がある分、坂道を進むと体がぐらつく。
激しい左右の揺れに身を任せながら、私は瞬きを繰り返す。
「僕は父の仕事の都合でずっとイタリアに住んでて、あの秋祭りの日は父の実家に帰省していたんだ。青い甚平を着せてもらって、楽しみに出かけたよ。そして澪ちゃんが、青い鳥を追いかけてるとこを見つけた。あのときの君の顔は怖いくらい真剣で、妙に気になって目が離せなかったんだ。なんだか危機迫ってる感じがして、青い鳥しか見てなくて危なっかしいなって思って、心配で……」
高台の小学校まで来て、瑠加さんは十六年前の出会いの舞台となった自然公園の方ではなく、アパートの方角にハンドルを切る。