昨日の夢の続きを話そう



銀色の缶の蓋を開けると、とても綺麗な宝石がたくさん入っていた。



「何味ですか?」
「ブルーハワイ」
「へえ、綺麗……」


砕かれた欠片をひとつ指でつまみ、私はフロントガラス越しに日光に透かした。
きらめくブルーは、美しい海の上澄みだけすくって結晶化したみたい。


「琥珀糖っていって、寒天と砂糖で作れるんだ。乾燥させるのに時間がかかるんだけど」
「この色は?」
「かき氷のシロップ」
「はあー、なるほど」


ぱくりと口に入れると、爽やかな甘味が口いっぱいに広がった。

仕事がお休みの日。
瑠加さんに誘われて、隣町にあるレストランに行く途中。


「その作り方もね、これから行くレストランのシェフに聞いたんだ。じいちゃんの代から常連の店で、一旦無くなっちゃったんだけど、花の苗を預かったんだ。再開するときにまた咲かせるために」
「へえ、そうなんですか」
「イタリアに留学で来てたこともあって、なんか、不思議な縁がある人なんだ」


海沿いの国道を走らせる瑠加さんの横顔は、とても嬉しそう。

買い取った公園跡地にはニード・デザインのガーデン展示場を造ることになっていて、もう工事は始まっているんだけど、お客様が季節の花を眺めながら休めるちょっとしたカフェも展開することになってて、その件でシェフに相談したいそうだ。

ちなみに瑠加さん、あの取り壊される寸前の小屋でなにをしていたのかというと、仕事の合間にちょくちょく来ては、ガーデンの構想を練っていたらしく、行き詰まっては気分転換に模様替えをしたり物作りをしたりして、あのようなお洒落な雑貨屋さんみたいになったのだそう。
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