昨日の夢の続きを話そう
「てかなんで澪、ずっと突っ立ってんの?」
「え、あ、なんでかな」
「なんだそれ」


くっと笑った和史は、ベンチの隣をポンポンと叩いた。ここに座れ、という意味だ。

ややあって、私はちょこんと間を空けて座った。
ブルームーンのテイクアウト用の紙袋を、ちょうどふたりの間で挟むようにして。


「昨日頼まれたよ、ここで」


私は背後の建物を軽く振り向いて言った。


「悪いな」


少々硬い声で短くそれだけ言って、和史はジャケットのポケットをまさぐる。


「これ、澪にやるよ」



そして、青い物を取り出した。


「え、なに?」


得意げな笑顔で和史が私の手のひらにのせたのは、小さな木彫りの鳥だった。
色は青に塗られている。


「え、どうしたの? これ」
「向井さんたちが手作りしてくれたんだ」
「て、手作り⁉︎」
「いや、こういう木の動物は売ってるんだ。それに色を塗る作業をしてもらった。まあ、実際にイチから作ってもらった物もあるけど」
「へ、へえ……」


『私もさ、どんなに傲慢な態度をされても〝未来の社長夫人〟の要求は無下にはできないし』


きっと、遅い時間まで作業してたんだろうな。

和史は私の手を勝手に持ち上げて、その青い鳥を持たせた。
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