昨日の夢の続きを話そう
私が先に立ち上がると、和史の髪の毛に、小さいなにか、青いものが付いていることに気づいた。
「和史、」
「ん?」
手を伸ばしかけた私は、瞬時に迷った。
あと数日で、正真正銘。他の女の人のものになる男性に、容易く触れてもいいのか、と。
宙に浮いた指先が、ぴくんと微動する。
「澪? どうしかした?」
どうもしてない。
ただちょっと、胸が苦しいだけだ。
「……っ」
上目がちにこちらを見上げた和史が、泣き出しそうな私を、まるで訳が分からないといった風な不思議そうな目で見たとき。
「あーっ! 見つけたー!」
後方から大きな声がして、私たちは同時に振り向いた。
「こんなとこにいたの⁉︎」
ブルームーンの向こうから、麻衣子が大股でこちらに近づいて来る。
振り向いた拍子に、和史の髪に付着していた青いものがふわりと落ち、風に舞った。
咄嗟に目で追うと、それは柔らかそうな、鳥の羽根のような形状をしていた。
「もう、待ち合わせの時間とっくに過ぎてるんだけど! コーヒー冷めちゃったんじゃないの⁉︎」
ベンチの前まで来た麻衣子は、テイクアウト用の紙袋をきっと睨み、私たちの目の前に立ちはだかる。
「ああ、今戻ろうと……」
「ご、ごめんね麻衣子! 今、和史とウエルカムボードのことを話してたんだ」
和史の言葉を遮って、私は焦って弁解した。
「和史、」
「ん?」
手を伸ばしかけた私は、瞬時に迷った。
あと数日で、正真正銘。他の女の人のものになる男性に、容易く触れてもいいのか、と。
宙に浮いた指先が、ぴくんと微動する。
「澪? どうしかした?」
どうもしてない。
ただちょっと、胸が苦しいだけだ。
「……っ」
上目がちにこちらを見上げた和史が、泣き出しそうな私を、まるで訳が分からないといった風な不思議そうな目で見たとき。
「あーっ! 見つけたー!」
後方から大きな声がして、私たちは同時に振り向いた。
「こんなとこにいたの⁉︎」
ブルームーンの向こうから、麻衣子が大股でこちらに近づいて来る。
振り向いた拍子に、和史の髪に付着していた青いものがふわりと落ち、風に舞った。
咄嗟に目で追うと、それは柔らかそうな、鳥の羽根のような形状をしていた。
「もう、待ち合わせの時間とっくに過ぎてるんだけど! コーヒー冷めちゃったんじゃないの⁉︎」
ベンチの前まで来た麻衣子は、テイクアウト用の紙袋をきっと睨み、私たちの目の前に立ちはだかる。
「ああ、今戻ろうと……」
「ご、ごめんね麻衣子! 今、和史とウエルカムボードのことを話してたんだ」
和史の言葉を遮って、私は焦って弁解した。