昨日の夢の続きを話そう
今日は白いカットソーに、水色とグレーの中間のような色のカーディガンを着ている。

シンプルだけど、雑誌から飛び出してきたモデルさんのように華やか。
それに、ブルー系の色合いがとてもよく似合っていて素敵だなぁ、と思った。


「鍵かかってないから、入って待ってて良かったのに」
「いえっ、私も、今来たところで……」


私がものすごい悪人だったらどうするんだろ? 信用されてるのは嬉しいけど……。

扉を開け、室内に私を促した相手に、私は聞いた。


「あの、お名前を伺ってもいいいですか?」


今日一日お世話になるわけだし。どう呼んだらいいか、と思って。


「うん。」


きょとんとした顔で言った相手は、後ろ手に扉を閉めた。


「……」
「?」
「、ルカです」


え、っと。
今、変な間があったような……。

偽名?


「あ、えと、ルカさん?」
「はい」


とても丁寧に返事をした相手は、にこっと愛想よく微笑んだ。

こんな小屋でひとりで暮らして、名前もどうやら嘘っぽい、訳あり感満載な人だけど。


「今日は、よろしくお願いしますっ!」


手を差し伸べてくれたご縁を、信じたい。

私が勢いよく頭を下げると、ルカさんは両目をぱちくりとしばたかせたあと、和やかに頬を緩めた。


「こちらこそよろしくね、澪ちゃん」


抜群に美形だから、見つめられるとその度にドギマギしてしまうけど、癒される笑顔にすっかり安心してしまう。

ほんと、不思議な人だ……。
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