サンタは三人いる
タイトルは、『サンタは三人いる』。


表紙には、シンデレラのブルーのドレスを着て笑っている少女の絵が描かれている。


ごく普通の女の子が、クリスマスの魔法で憧れのシンデレラになるお話。


三人のサンタクロースが、女の子をプリンセスにしてくれた。


イチタはキラキラと宝石が輝くティアラを。


ニイタはガラスの靴を。


そして、サンタはドレスを届けてくれた。


最後のページ、女の子は素敵なプリンセスに変身して、王子様に寄り添って、嬉しそうに笑っていた。


***

「……これ、私の話?」


表紙を見ただけで、すぐに分かった。


これは、私のクリスマスの思い出を描いてくれたんだって。


「そうだよ。麻里が欲しかったものは、いつか俺があげるって約束しただろ?」



「……そんな子どもの頃の事なんて、すっかり忘れてると思ってたのに」



涙混じりの声で小さく呟くと、額にキスを一つ落とされた。


「麻里は子どもでも、俺はもう中学生だったから。……ちゃんと覚えてるし、約束は守るよ」

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