朱い異国人と蒼い少女
牢屋と管理人と囚人
「では、失礼します。」

琉紫亜に殴られた事情聴取を終えて部屋に戻る時のこと。

とある事をふと忘れていたことを思い出した。

「急がなきゃ。 早くしないとな、、」


向かった先はさっきの牢屋。 そして彼がいた。


「なんだ、また戻ってきたのか。今度は何のよう?
次は怒鳴らないでよ?」


相変わらずの皮肉口ねぇ。もう、腹が立つわぁ。
こっちは、早く用を終わらせて戻って寝たいってのに!


「……手当てをしにきたのよ。 軽く拷問されたでしょあなた。 それほっと置かない方がいいと思って。」


へぇと一言。

「やっぱお前偽善者だな。 そんなに媚び売って楽しい?」

ズキッ なによそれ。なんか馬鹿らしくなってくるじゃん。

「何か言いたそうな顔してるけど、言ってみなよ?
え?連盟の軍人さん?」


さっきの一瞬優しかった彼はどこへやら。

なんで、手当てをしにきたのにそんな事言われなきゃいけないの。

なによなによなによ!


「あぁ!もう!!いちいち腹立つわね!!! 偽善でもなんでもいいからみせなさいよ!!!」



また怒鳴っちゃいました(笑)






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