朱い異国人と蒼い少女
それからとはいうものの、茜はてきぱきと琉紫亜の手当てを済ませていった


「はい、これで大丈夫です。 もういいですよ!」


「あぁ、終わったのか。 にしても包帯の数おおくねぇか?」


「なら自分でしてください。」


いや、この傷じゃあ自分で手当てできないだろと琉紫亜がすかさずつっこむ


彼の手は酷く腫れていておそらく骨折もしていたようだった。


「あらそう、じゃあ文句を言わない事ですね。てかその傷悲鳴も何もあげませんけど、絶対絶叫ものだと思うんですが。」


「まぁ、、、死んでいった仲間ほどは痛くねぇよ
俺は奴を殺すまでは死ねないし。この位でへばれねぇよ。」


あぁ、この人にも理由があるんだ。


「そうですか。あえて、奴が誰なのかはききませ(連盟の奇人だ)…え?」


「敵はともかく味方までもを何の躊躇もなく殺す性別のわからない奴だ。 お前も連盟にいるなら1度は見たことがあるだろう?あいつは…悪魔だ。」


「奇才ですか。 確かに奇才は…。あまり会ったことはないですが、別格とはききますねぇ。」


敵に聞いてどうするんだってなと呟く。


「俺の家族も一族も恋人もみんなやつに殺された。
絶対許せねぇよ。」


そうですか。と茜がいう。


「雄叫び女止めて悪かったな。もう行っていいぞ。」


一言が余計だった。




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