王子様とハナコさんと鼓星
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「へぇ。これを針谷がね。アイツ、何も俺に言ってなかったけど」
その日の夜、ソファーに2人で並んで座り、向かいのローテーブルにはケーキが2つ置いてある。
針谷さんにマンションまで送り届けて貰い、買って来たものを冷蔵庫に入れながら少し早いが夕食の下ごしらをしつつ、1人でスーパーで買ったご飯を食べた。
ある程度終わると14時30分頃に凛太朗さんが帰って来た。
お昼はいらないと言われていたため、飲み物だけを準備し、それを飲みながら今日の警察署でのやり取りを話す。
一通り話し終え、約束通りに2人で映画をみた。つい夢中になって見てしまい、気付けば外は真っ暗。
夕食を2人で食べ、そして早めにお風呂に入る。また凛太朗さんに髪の毛乾かして貰ってから傷口に薬を塗る。
それが終わり、リビングに戻るとテレビを見ながらノートパソコンと向き合う彼をよそに、冷蔵庫からケーキを取り出しテーブルに置く。
実は、これは針谷さんが立ち寄ったケーキ屋で買ってくれたもの。これを食べて元気になって、と。
そのケーキをジッと眺めながら凛太朗さんは渋い顔でそう言った。
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