年上のアナタと大人の恋ができたなら
彼をソファーに座らせるとバスルームからドライヤーを持って戻ってきた
乾かそうとすると
「美月座って」と手を掴まれた
「だけど髪」
「あとでいい」
隣に座ると彼のほうから話し始めた
柘植さんのこと、居酒屋でのこと、東雲さんのこと
私は黙って聞いていた
「俺、美月に甘えていたんだ
話さなくても分ってくれるって
言わなくても気づいてくれるって勘違いしてた
美月はしっかり者だから気付かないうちに俺はそれに胡坐をかいていたんだ
でもまだ23歳だってことを忘れていた
俺の方がずっと年上なのにこれじゃどっちが年上だか分らないな」
と苦笑していた
「私、柘植さんに確かに惹かれていました
でもそれはカメラマンの彼に対してで恋愛感情は持ってなかった
柘植さん今回アメリカに行ったら
どこまで自分がやれるか挑戦してみたいって
私には傍にいて身守っててもらいたいって言われたんです
その言葉に正直少しぐらっときました
でもその言葉は恋人としてで・・
誰にも先のことなんて分りません
でも今ここを離れるのは違うと思ったんです
柘植さんに夢があるように私にも夢はあります、でも
私が隣にいてほしいのは他の誰でもない駿介さんだってこと」