2.5次元少女
きらside


間違えたこと言ったか?


俺らが先に何か言ったのか?

わかんねぇ。


ガラッ

「その顔はわかんないんだあ〜」

美嘉子が入って来た。

チッ 見てたのかよ



美「あのさ、高1の時の棗
あんたは見たことないの?」



高1の時の…
高嶺の花って言われてた時か。


美「棗、その時はあんな喋り方
してなかったんだよ」


じゃあなんで今ああなんだよ


美「あんな噂ができるまではね。」


噂…
そんなの所詮、噂だろ?
棗は気にしてなかったし。


美「あのさあ、さっきから口に出てるけど
いちいちムカつくこと喋るよね斉木くん」


声に出てたのか。
そんなムカつくこといったおぼえないが。

「棗があの喋り方をする意味がわからない」

そう、わからない。



美「あんたさあ、さっき、
所詮噂〜とか、棗は気にしてない〜とか
言ってたけど
気にしてねえわけねえだろ」

じゃあ、なんで嫌がらせや陰口に
あんな無反応で
嫌がらせしてる奴らにあんな
笑顔で絡めるんだよ
意味わかんねえよ


美「棗だって、辛かったんだよ
あんたの言ってる通り所詮、噂。
しかも嘘のね。
でも、あんただって最近まで毛嫌いしてた
何もしなくても棗は嫌われた。
棗だって人間だよ、傷つくよ
だから、棗は、傷つかないように
その日から噂に合った人を
演じるようになった。
 嘘じゃなければ悲しくない。って」


「噂に合わせて…」


美「棗の苦しみなんてあんたには
わかんないでしょ。
もうこれ以上近づかないで」



美嘉子はキレたまま音楽室を出ていった


ーーー
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