副社長と秘密の溺愛オフィス
「黒田(くろだ)大地です」
「甲斐紘也です。明日香さんには――」
明日香が話し始めると、部屋に電話の着信音が流れた。どうやら弟のスマートフォンに電話がかかってきたらしい。
「ちょっとすみません」
弟が断りを入れて電話にでた。どうやら何かトラブルがあったらしい。
チラッとこちらを見たあと「はい、わかりました」と答え電話を切った。
「ごめん、姉ちゃん」
弟が両手を合わせながら頭を下げて謝る。
「呼び出しておいて悪いんだけど、バイト先に鍵を届けないといけなくなった」
「そっか……それはしょうがないな」
こっちも色々と聞きたいことがあったのだが仕方ない。退職の件については本人を問い詰めるか……。
「甲斐さん、せっかく来ていただいたのにごめんなさい」
本当に申し訳なさそうに弟が頭を下げた。
「いえ、仕方ないですから。じゃあ帰りましょうか、乾さん」
この場を去ろうと明日香はさっさと立ち上がった。彼女は内心ほっとしているのだろう。
「はい」
しかし、立ち上がろうとした俺たちを黒田が制した。
「明日香ちゃん、せっかく戻ってきたのにもう帰るのか? 退院して一度も家に戻ってないんだから、疲れているだろう。他人の家じゃきっとくつろげなかったはずだ。ほら、部屋に行って休めば?」
「甲斐紘也です。明日香さんには――」
明日香が話し始めると、部屋に電話の着信音が流れた。どうやら弟のスマートフォンに電話がかかってきたらしい。
「ちょっとすみません」
弟が断りを入れて電話にでた。どうやら何かトラブルがあったらしい。
チラッとこちらを見たあと「はい、わかりました」と答え電話を切った。
「ごめん、姉ちゃん」
弟が両手を合わせながら頭を下げて謝る。
「呼び出しておいて悪いんだけど、バイト先に鍵を届けないといけなくなった」
「そっか……それはしょうがないな」
こっちも色々と聞きたいことがあったのだが仕方ない。退職の件については本人を問い詰めるか……。
「甲斐さん、せっかく来ていただいたのにごめんなさい」
本当に申し訳なさそうに弟が頭を下げた。
「いえ、仕方ないですから。じゃあ帰りましょうか、乾さん」
この場を去ろうと明日香はさっさと立ち上がった。彼女は内心ほっとしているのだろう。
「はい」
しかし、立ち上がろうとした俺たちを黒田が制した。
「明日香ちゃん、せっかく戻ってきたのにもう帰るのか? 退院して一度も家に戻ってないんだから、疲れているだろう。他人の家じゃきっとくつろげなかったはずだ。ほら、部屋に行って休めば?」