副社長と秘密の溺愛オフィス
「甲斐さん、単刀直入に言います。明日香ちゃんとの婚約は本当の話なんですか?」
「あの……それは――」
はっきりと言い切ればいいのに、明日香はどうやらとまどっているようだ。
そんな態度に業を煮やしたのか、黒田が声を荒げた。
「そんな煮え切らない態度で、明日香を幸せにできるんですか?」
詰め寄られたであろう明日香自身は、相手の剣幕に何も言えなくなってしまったようだ。ドアノブに手をかけ加勢するために外に出ようとしたとこで、黒田の言葉に俺の動きがピタッと止まる。
「明日香ちゃんは会社を辞めるはずだったんです。俺の事務所で働く予定だった。それなのに急に婚約だなんて。彼女の性格から、一度約束したことはきちんと守る。その明日香が俺との約束を反故にするなんてよっぽどのことがあったとしか思えません」
デスクの引出しにあった辞表の理由が判明した。
持っていたドアノブを力をこめて掴むことで、なんとか自分の感情を押さえた。
明日香は俺と働くことよりも、アイツとの新しい道を選ぶつもりだったのか?
仕事上のパートナーとしては上手くいっていると思っていたのは俺の独りよがりだったのだろうか。
悶々とした気持ちが胸に渦巻き、どうにもこうにもならない。
「それはっ!……彼女はあなたとの約束を忘れたわけではないと思います」
「だからこそ、わたしもわからないんだ。翼やわたしになんの相談もなしに急に結婚を決めたっていうんです? あなたがなにか理由をつけて明日香ちゃんを丸め込んだんじゃないんですか?」
「あの……それは――」
はっきりと言い切ればいいのに、明日香はどうやらとまどっているようだ。
そんな態度に業を煮やしたのか、黒田が声を荒げた。
「そんな煮え切らない態度で、明日香を幸せにできるんですか?」
詰め寄られたであろう明日香自身は、相手の剣幕に何も言えなくなってしまったようだ。ドアノブに手をかけ加勢するために外に出ようとしたとこで、黒田の言葉に俺の動きがピタッと止まる。
「明日香ちゃんは会社を辞めるはずだったんです。俺の事務所で働く予定だった。それなのに急に婚約だなんて。彼女の性格から、一度約束したことはきちんと守る。その明日香が俺との約束を反故にするなんてよっぽどのことがあったとしか思えません」
デスクの引出しにあった辞表の理由が判明した。
持っていたドアノブを力をこめて掴むことで、なんとか自分の感情を押さえた。
明日香は俺と働くことよりも、アイツとの新しい道を選ぶつもりだったのか?
仕事上のパートナーとしては上手くいっていると思っていたのは俺の独りよがりだったのだろうか。
悶々とした気持ちが胸に渦巻き、どうにもこうにもならない。
「それはっ!……彼女はあなたとの約束を忘れたわけではないと思います」
「だからこそ、わたしもわからないんだ。翼やわたしになんの相談もなしに急に結婚を決めたっていうんです? あなたがなにか理由をつけて明日香ちゃんを丸め込んだんじゃないんですか?」