副社長と秘密の溺愛オフィス
近からずとも遠からずというか……確かに、婚約を承諾させたときに丸め込んだ感は否めない。言い当てられて扉の前でドキリとする。
「そ、それは……」
明日香も多少なりともそう思っていたのだろう。黒田に何も言えないようだ。
「わたしは――いや、翼もだから、わたしたちは――あなたと明日香ちゃんの婚約を認めるつもりはありません」
よほど腹に据えかねているらしい。さっきまではなんとか穏やかに話をしていたが、語気を強め怒りをあらわにした。
「そんな……」
言葉が続かない明日香。
しかしそんな明日香に奴が畳みかけるようにして言葉を投げつける。
「そうやってわたし相手でさえ口ごもっているようじゃ、彼女を幸せにすることなんてできないでしょう? 明日香ちゃんの話から、もっと気概がある人物だと思っていたのに、とんだ肩透かしだ」
明日香が俺のことをどんなふうに話をしていたのか、気になるところだが……これ以上放っておくわけにもいかず、いよいよ外に出ようとしたところで、黒田が明日香を追い出そうとする。
「今日はお引き取りください。明日香ちゃんはこちらで預かります」
「それはダメです!」
それまで口ごもっていた明日香が、大きな声で否定する。
「は? あなたにそんなことを言う権利なんてないんですよ。まだ籍も入れてないんですから。いいですか? 何度も言わせないでください。今日は帰ってくれ」
最後は敬語も忘れるほどの剣幕だった。
「そ、それは……」
明日香も多少なりともそう思っていたのだろう。黒田に何も言えないようだ。
「わたしは――いや、翼もだから、わたしたちは――あなたと明日香ちゃんの婚約を認めるつもりはありません」
よほど腹に据えかねているらしい。さっきまではなんとか穏やかに話をしていたが、語気を強め怒りをあらわにした。
「そんな……」
言葉が続かない明日香。
しかしそんな明日香に奴が畳みかけるようにして言葉を投げつける。
「そうやってわたし相手でさえ口ごもっているようじゃ、彼女を幸せにすることなんてできないでしょう? 明日香ちゃんの話から、もっと気概がある人物だと思っていたのに、とんだ肩透かしだ」
明日香が俺のことをどんなふうに話をしていたのか、気になるところだが……これ以上放っておくわけにもいかず、いよいよ外に出ようとしたところで、黒田が明日香を追い出そうとする。
「今日はお引き取りください。明日香ちゃんはこちらで預かります」
「それはダメです!」
それまで口ごもっていた明日香が、大きな声で否定する。
「は? あなたにそんなことを言う権利なんてないんですよ。まだ籍も入れてないんですから。いいですか? 何度も言わせないでください。今日は帰ってくれ」
最後は敬語も忘れるほどの剣幕だった。