眠らせ森の恋
「でも、性格はちょっと凶悪ですかね。
 人の話、全然聞かないし」

「いや、あんた……、なんでそんなのと付き合ってるのよ」

「いや、付き合うとか言った覚えもないんですが」

「あー、あるわよね。
 ずるずるとそういうことになるとき」
と正美が珍しく相槌を打ってきた。

「でも、それで、上手くおさまってるのなら、相性いいんじゃない?」
と正美に言われ、考える。

 相性……いいだろうかな。

 まあ、一緒にお酒?んだりするのは楽しいし。
 お料理もしてくれるし、お酒も作ってくれるし。

 うーん、と目を閉じ、唸り、
「襲いかかってこないのなら、特に問題ないですかね」
と呟いて、

「……ねえ、あんた、なんのために、その人と一緒に居るの?」
と言われてしまった。

「あ、社長」
 そのとき、いきなり、正美がつぐみの後ろを見て声を上げた。
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