眠らせ森の恋
「もういいです。
いい感じに美味しいです」
「……じゃあ、俺にもなにも入れずに持って来い」
そう言われ、実はグラスをもうひとつ用意してあったので、少しガラス戸を開け、すぐに、
「はい」
とワインを差し込むと、
「囚人への差し入れか。
持って入れ」
と奏汰は言ってくる。
ええーっ? と思っていると、
「それ、持って入ってきたら、昼間の暴言は許してやってもいい」
と言う。
また、ええーっ? と思ったが、これ以上拗ねられても厄介だ。
つぐみは、そのグラスを手に片手で、ドアを大きく開け、しずしずと風呂場に入っていった。
風呂場自体は広いが、浴槽はドアのすぐ側にある。
一歩、二歩、此処で向き変えて、
「はい」
と突き出すと、
「……目を開けろ」
と言われた。
「いっ、嫌ですよっ」
と目を閉じたまま赤くなり言うと、奏汰は濡れた手でワインを受け取ってくれた。
いい感じに美味しいです」
「……じゃあ、俺にもなにも入れずに持って来い」
そう言われ、実はグラスをもうひとつ用意してあったので、少しガラス戸を開け、すぐに、
「はい」
とワインを差し込むと、
「囚人への差し入れか。
持って入れ」
と奏汰は言ってくる。
ええーっ? と思っていると、
「それ、持って入ってきたら、昼間の暴言は許してやってもいい」
と言う。
また、ええーっ? と思ったが、これ以上拗ねられても厄介だ。
つぐみは、そのグラスを手に片手で、ドアを大きく開け、しずしずと風呂場に入っていった。
風呂場自体は広いが、浴槽はドアのすぐ側にある。
一歩、二歩、此処で向き変えて、
「はい」
と突き出すと、
「……目を開けろ」
と言われた。
「いっ、嫌ですよっ」
と目を閉じたまま赤くなり言うと、奏汰は濡れた手でワインを受け取ってくれた。