眠らせ森の恋
どうしましょう。
眠れません。
今日はニンニクとか食べてないのに。
夜、目が合わせられないまま、食事を済ませ、つぐみはいつものようにソファで膝を抱えていた。
すると、自分と同じようにソファの端に座っていた奏汰がテレビを見たまま言ってきた。
「眠れないのか」
「……なんでわかったんです?」
と言ったが、返事はなかった。
その代わり、
「膝枕してやろうか」
と奏汰は言ってきた。
え? と振り返ると、
「膝枕してやる」
と繰り返す。
「そしたら、よく眠れるんだ」
よく眠れるって――。
「誰にしてもらったんですか?」
と思わず恨みがましく見上げると、既に立ち上がっていた奏汰は、うん? という顔をしたあとで、足を止め、
「お前だ」
と笑う。
ええーっ?
私、してないですけどーっ、と思っている間に、奏汰の部屋に連れていかれる。