眠らせ森の恋
「いやあのっ、そんなふしだらなっ」
と俯き叫ぶと、

「いや……もう、ほとんど夫婦だよな、俺たち」
と奏汰は言ってくる。

 ……いや、それはどうですかね? と思っているつぐみの顎に触れ、自分の方を向かせると、奏汰は、そっと口づけてきた。

 そのまま極自然に上に乗ってくる。

 なんだろう。
 逃げられない……。

 ずっと奏汰さんの視線に捕らえられているからだろうか……?

 動けないまま、奏汰を見つめていると、奏汰は、ふっと笑い、もう一度、キスしてこようとした。

 だが、その瞬間、自分のスマホのアラーム音が一階から鳴り響いた。

 普段よく聞くその音に、正気に戻ったつぐみは慌てて奏汰をはねのけ、飛び起きる。

「あ、危うく間違いを犯すところでした……」

「いや……犯していいんじゃないか? 間違い」

 この後に及んで往生際の悪いつぐみに、奏汰はそう呟いていた。



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