眠らせ森の恋





「なあに?
 今度は編み物? まだそんなに寒くないわよ」

 食後に、料理の本を読んだり、不眠の本を読んだりしていたつぐみが、今度は編み物の本を読み出したので、呆れたように英里が言ってきた。

「でも、編むの時間かかりそうですし」

 ふーん、とつぐみの本を横から眺めていた英里が、
「図書館って、いろんな本があるのね」
と呟いたあとで、二人の視線に、なによっ、と赤くなる。

「わかってるわよっ、いろいろあるのはっ。

 でも、小学校のとき、社会科見学で連れてかれたのと、友だちが図書館のウォータークーラー飲みに行こうって言ったの以外で行ったことないわよ。

 文句あるっ?」
と英里は一息に言ってきた。

 いや、卒論のときは、どうしてたんですか……とちょっと思ったが。
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