眠らせ森の恋
 


 奪い合って編んでいたら、もうこんな時間かあ。

 なんか肩こるし、目が疲れたな、とつぐみは編み棒から手を離し、時計を見る。

 その隙にさっと奏汰がとって、編み図を確認しつつ、編み始めた。

 ……ほんとにこの人はもう~、と苦笑いしながら、
「疲れましたね~」
と呟くと、つぐみに奪われないよう、がっちり編み棒を握ったまま、

「そうだな」
と奏汰も顔を上げる。

「編み物、意外に目が疲れるな。
 慣れている人間だと手先だけで、すすすすっと編めるのかもしれないが」

 奏汰が幾ら小器用とは言っても、所詮、編み物初心者だ。

 編み図と編み目を凝視しながらやっているので、疲れたようだった。

 両の目頭の辺りを指で押している。

 奏汰は編み棒から手を離し、立ち上がった。
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