過保護な御曹司とスイートライフ


成宮さんとの生活が始まって三日。

生活レベルに差がありそうだし、そもそも考えてみれば私は新しい生活環境に慣れるまでに時間がかかるしで、きっと落ち着いて暮らせるようになるのは一ヵ月じゃ無理だろうなぁと正直、諦めていたのだけど。

初日、一緒に眠り、翌日目が覚めたのは驚くことに時計が九時を回ったあとだった。

祝日とはいえ、自分の部屋でだってこんな時間まで寝たことないのに……と思いながらも、隣を見れば成宮さんがすやすや……というよりは、ぐーすか寝ていて、その呑気な寝顔をしばらく眺めてから笑ってしまった。

冷え症だからか、夜中、肌寒くて何度か目が覚めるのがクセみたいになってしまっていたのに、成宮さんの体温が高いせいか、珍しく一度も目が覚めることなく熟睡できて、頭のなかはスッキリとしていた。

寝ている間もずっとそうだったのか、目覚めたときには私の身体の上に成宮さんの腕が乗ったままで、それを持ち上げ押しのけたところで、成宮さんが目を開けた。

そして私を確認するとふんわりと微笑んで『……おはよ。よく眠れたか?』なんて頬に触れてくるから、その温かさに身体中の血が沸騰したような気がした。

それが二日前の朝の事だ。
成宮さんは御曹司という立場ではあるし、ああ、そういう感じだな、という部分もところどころに見られるのだけど、生活が派手なわけではない。

私が作った夕飯もおいしいと食べてくれるし、リクエストされるメニューも、焼き魚だったり野菜の胡麻和えだったりと、いたって家庭的で普通だ。



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