午後4時30分 有馬先輩の秘密の彼女
もしかして先輩、甘えモード…なわけないよね!!


「先輩!あーりーまーせーんーぱーいー!!」



私は先輩の背中をばしばしと叩く。



「…うるさい、頭に響く」



ん…?もしかして、先輩かなり体調悪い?



「…先輩、ちゃんとベッドで寝ましょ?ちょっとお邪魔しますよ!」



私は抱きつかれるような姿勢から体制を整え、先輩の肩に腕を回した。


うぅ、重い…!


女子力はないけど、所詮私は女子。

この体重を1人で抱えるのはつらすぎる…



「はぁ…なんで来たの?」

「そんな話はあとですよ!先輩のお部屋はどこですか?」

「……1番奥」



先輩が指さした一番奥の部屋のドアを開くと、ふわっと有馬先輩の香りがした。


そこは黒やグレーが多めのシンプルなお部屋で、綺麗すぎて生活感のが感じられないほどだった。



「あれ、1人で歩けますか?」

「…バカにしてんの?ガキじゃないんだから…ケホッ」



玄関で倒れかけたのはどこの誰ですか!?



有馬先輩は私から離れ、ベッドへ脱力するように寝転んだ。



「熱は?」

「…38.5」

「高っ!!冷却シート買ってきましたから、貼りましょう。あと氷枕も…」



私は持ってきたビニール袋をガサガサあさった。

あれ?どこ…?さっき買ってきたはずなんだけど…

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